好きな歌劇・・・ミラノ・スカラ座2
亡霊といえば「カラスの亡霊」がよく知られる。マリア・カラスの当たり役だった歌劇をスカラ座で上演すると出るという。
「亡霊」の手先は耳の肥えた天井桟敷の常連たち。
例えば一九六四年にカラヤンがミレッラ・フレーニ主演で指揮した《ラ・トラヴィアータ》。
派手なブーイングに耐えられず、フー二は二回で舞台を降りてしまった。
八〇年代後半に至るまで《ラ・トラヴィアータ》は上演されず、フレー二はほかの演目でもスカラ座に出演しない時期が続いた。
シーズン・オープニングにはトップ・ファッションをまとった社交界の花形がつどい、ニュースの一面を飾る。
舞台がはねたあとは、ビッフィ・スカラやサヴィー二といった高級レストランでシャンパンを開けるのが、先祖代々スカラ座にボックス席を所有するミラノ上流階級の人々の年中行事である。